YouTubeチャンネルの成長には、多くの視聴者を獲得し、チャンネルにとどまってもらうことが重要です。しかし、多くのチャンネルは、視聴者が1つの動画を見て離脱してしまうという課題に直面しています。
視聴者がチャンネル内を回遊することで、総再生時間や再生回数が向上し、チャンネル成長につながります。YouTubeの収益化への条件の「チャンネル登録者数1,000人」と「過去365日の総再生時間4,000時間」を達成するためには、回遊率を向上させることはとても重要です。
そこで今回は、YouTubeチャンネル視聴者回遊率を向上させるための5つの方策を紹介します。結論から言うと、以下の5つが方策です。
- 関連動画に表示させる
- 終了画面を活用する
- チャンネルホーム画面を活用する
- 再生リストを活用する
- 動画内で視聴者を誘導する
これらの施策を実践することで、視聴者があなたのチャンネルを深く探索し、ファンになってくれる可能性を高めることができます。
また、チャンネルの総再生時間や再生回数という直接的な恩恵だけではなく、YouTubeにチャンネルが評価されることで、おすすめ動画や関連動画に表示されるようになるため、新規視聴者の獲得にも影響があるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
YouTubeの視聴者回遊率とは
YouTubeの視聴者回遊率とは、簡単に言うと検索結果や他のチャンネルの動画の関連動画からあなたのチャンネルの動画を見に来た視聴者が、あなたのチャンネルの他の動画を見てもらえた割合です。
言い換えると、あなたのチャンネルに興味を持ってくれた視聴者の割合です。
チャンネルの視聴者回遊率の確認はYouTubeアナリティクスから行います。視聴者タブから「リピーター詳細」を選び、「視聴者あたりの平均視聴回数」で確認できます。
視聴者回遊率向上のための5つの方策
関連動画に表示させる
自身の動画の関連動画に表示させることで、視聴者にチャンネル内を回遊してもらうことができます。
YouTubeの関連動画は、視聴者の過去の視聴履歴や検索履歴、チャンネル登録状況などを基に、視聴者に関連性の高い動画をレコメンドする機能です。
YouTubeは動画のジャンルを判断する要素として「タイトル」「動画説明欄」「タグ」からの情報を取得しています。そのため、関連動画に表示させるためには同じジャンルの動画を多く公開する必要があります。
終了画面を活用する
終了画面は動画の最後に5~20秒に設定することができます。最後まで見てくれた視聴者は動画のテーマに興味を持っている可能性が高いです。そのため、動画の最後におすすめの動画や再生リストを紹介することで、チャンネル内を回遊してもらえるように誘導します。
終了画面には「動画」「再生リスト」「チャンネル登録」「リンク」の設定が可能です。注意しなければならないことは、以下の3つです。
・終了画面を表示するには動画の長さが 25 秒以上必要です。
引用元:YouTubeヘルプより
・カード ティーザーや動画の透かしなどの他のインタラクティブな要素は、終了画面では非表示になります。
・子ども向けとして設定された動画、YouTube Music アプリ、Flash 動画、モバイルウェブ、360° 動画では終了画面は利用できません。
終了画面は動画の本編とは別で準備すると使い回しができるため効率的です。
また、終了画面まで動画を視聴してもらうためには視聴維持率を意識した動画作りが大切です。動画を最後まで見てもらえない場合、視聴者は動画開始30秒以内に離脱してしまうことが多いです。
視聴者維持率はYouTubeアナリティクスで確認できます。視聴維持率が低いと悩んでいる人は以下に視聴維持率に関する記事を見て、視聴維持率の向上を目指すための参考にしてくださいね。
チャンネルホーム画面を活用する
チャンネルホーム画面はチャンネルアートとバナーでチャンネルのテーマや雰囲気を視聴者に伝えることができます。
また、YouTubeStudioでチャンネルのレイアウトをカスタムする事で、まだチャンネル登録していない視聴者にチャンネルの紹介動画を表示させたり、チャンネル登録済の視聴者におすすめの動画を紹介することができます。
チャンネルホーム画面をカスタマイズする理由は、視聴者が興味のある動画を素早く見つける手助けをすることです。視聴者が興味のある動画をチャンネルホーム画面に表示させることで、動画が視聴者の目に留まり、動画を視聴してくれる可能性が高まります。
収益化を目的としてYouTubeの運用をしている人は必ずホーム画面のカスタマイズをするべきです。なぜなら、チャンネル内の動画が整理されていないと、視聴者が興味のある動画を見つけることができず、チャンネルから離脱してしまうからです。
再生リストを活用する
再生リストはチャンネル内への設置の他、終了画面や動画説明欄にも表示させることができます。YouTubeの動画ソート機能は「人気」「新しい順」「古い順」しかなく、視聴者が見たい動画を探すことは困難です。
再生リストを作ることで視聴者の興味のある動画を探しやすくすることで回遊率を向上させます。
再生リストには「シリーズ動画」や「テーマ別動画」をまとめ、視聴者に内容が伝わりやすいタイトルにしましょう。
再生リストは動画を見終えた時に自動的に次の動画が再生される仕組みです。そのため、視聴者が再生リストの動画を見続けることで、チャンネル内の動画全体の再生回数が増える可能性が高いです。
動画内で視聴者を誘導する
動画の途中や動画の最後に「チャンネル登録のお願い」のお願いをしている動画をよく見ると思います。しかし、チャンネル登録のお願いだけではなく、他の動画の紹介をすることで視聴者回遊率を向上させることができます。
動画の最後に視聴者へ他の動画へ誘導する時は終了画面を活用しましょう。動画の途中で紹介する時はカード機能が便利です。
カード機能を利用して再生リストを紹介しておけば、視聴者へ「このチャンネルには再生リストがあるんだな」と伝わるので、動画を見終わった後で再生リストを視聴してもらえる可能性が高くなります。
動画内で誘導する時のポイントは、動画の流れが切れたタイミングなど自然な流れで誘導しましょう。不自然な誘導は、かえって視聴者を不快にさせてしまい視聴者が離脱してしまうリスクが高まります。
視聴者回遊率向上がもたらす具体的な恩恵
YouTubeチャンネルの回遊率が上がると、チャンネル運営に様々なメリットをもたらします。以下、5つの主要な恩恵と、それぞれがもたらす具体的な効果について詳しく解説します。
視聴者エンゲージメントの飛躍的な向上
回遊率が上がると、視聴者がチャンネル内で過ごす時間が長くなり、動画コンテンツとのエンゲージメントが深まります。これは、以下のような好循環を生み出します。
視聴時間の増加
視聴者が複数の動画を視聴することで、チャンネル全体の視聴時間が大幅に増加します。これは、YouTubeアルゴリズムから「視聴者に価値を提供しているチャンネル」と評価され、検索結果やおすすめ動画への露出機会が飛躍的に向上することにつながります。
いいねやコメントの増加
興味を持った動画を複数視聴した視聴者は、動画に対して「いいね」や「コメント」を積極的に行う傾向があります。これは、チャンネルの活発さを示す指標として重要であり、新規視聴者の獲得にも効果を発揮します。
チャンネルへの深い理解
複数の動画を視聴することで、視聴者はチャンネル全体のテーマや制作者の個性、動画制作のクオリティなどをより深く理解することができます。理解が深まれば、チャンネルへの愛着が生まれ、ファン化しやすくなります。
再生回数の大幅な増加と収益向上
回遊率向上の結果、動画の再生回数が大幅に増加します。再生回数増加は、チャンネル収益の向上にも直結します。具体的には、以下のような効果が期待できます。
広告収益の増加
動画内に挿入される広告の表示回数が増えるため、広告収益が大幅に増加します。
ファンからの投げ銭
熱心なファンは、動画の内容に共感し、投げ銭やスーパーチャットなどの形でチャンネルを支援するようになります。
チャンネルグッズの販売促進
チャンネルの認知度とファン層の拡大により、チャンネルグッズの販売促進にも効果が期待できます。
チャンネル登録者数の劇的な増加とファンコミュニティの形成
回遊率が高い視聴者は、チャンネルに興味を持っている可能性が高いため、チャンネル登録してくれる可能性も高くなります。チャンネル登録者数の増加は、以下のようなメリットをもたらします。
安定した視聴者基盤の構築
多くのチャンネル登録者を抱えることで、動画を公開するたびに安定した動画再生回数を確保することができます。
ファンとの交流の活性化
チャンネル登録者は、コメント欄やSNSを通じて積極的にチャンネルと交流する傾向があります。活発な交流は、ファンコミュニティの形成を促進し、チャンネルのさらなる成長を支えます。
新規視聴者の獲得
チャンネル登録者自身が、友人や知人にチャンネルをオススメすることで、新規視聴者の獲得にもつながります。
視聴者との信頼関係の構築とブランドイメージの向上
回遊率が高い視聴者は、チャンネルの内容や制作者をより深く理解し、信頼関係を築きやすくなります。視聴者との信頼関係構築は、以下のような効果をもたらします。
チャンネルへのロイヤリティ向上
信頼関係が築ければ、視聴者はチャンネルに対してより深いロイヤリティを持ち、批判的な意見よりも応援やサポートをしてくれるようになります。
長期的なファン化
信頼関係に基づいたファンは、チャンネルを長く愛してくれる存在となります。長期的なファンは、チャンネルの成長にとって最も重要な資産と言えるでしょう。
ブランドイメージの向上
視聴者から信頼されるチャンネルは、誠実で高品質なコンテンツを提供しているという評判を得ることができます。良好なブランドイメージは、新規視聴者の獲得や企業とのコラボレーションなど、様々な場面で有利に働きます。
収益化のチャンス拡大と新たなビジネスの可能性
チャンネル回遊率向上の結果、チャンネルの知名度と影響力が向上し、収益化のチャンスが大きく広がります。具体的には、以下のような可能性が考えられます。
企業からの案件依頼
チャンネルのターゲット層に合致する企業から、広告掲載やタイアップ企画などの案件依頼を受けることができます。
アフィリエイト収入
動画内で紹介した商品やサービスのリンクを貼ることで、アフィリエイト収入を得ることができます。
グッズ販売
チャンネルのオリジナルグッズを販売することで、新たな収益源を確保することができます。
講演会やイベント開催
チャンネルのファンを対象とした講演会やイベントを開催することで、参加費やグッズ販売による収益を得ることができます。
まとめ
いかがでしたか。
この記事ではYouTubeの視聴者回遊率について説明しました。視聴者回遊率を向上させることで、動画の総再生時間の向上が見込め、YouTubeからの評価が上がります。
視聴者回遊率を向上させるためには、視聴者にとって有益なチャンネルだと思ってもらう事が一番大切です。そして、他の動画を見れば、さらにベネフィットを得ることができると思ってもらえるチャンネル運営が必要です。
- 関連動画に表示させる
- 終了画面を活用する
- チャンネルホーム画面を活用する
- 再生リストを活用する
- 動画内で視聴者を誘導する
今回紹介したチャンネル視聴者回遊率を向上させるための方策を参考に、ぜひ実践してくださいね。
この記事があなたのYouTube運営に役立つことを祈ります。