日本のYouTubeチャンネルの収益化率は、公開されていません。しかし、いくつかの調査結果から、収益化できているチャンネルの割合は約15%と推定されています。
これからYouTubeを始めようと思った時、始めは少ない予算から始めたいと思う人も多いですよね。YouTubeで収益を上げるためには、様々な要素が重要ですが、その中でも特に重要なものはジャンル選びです。
ジャンル選びを間違えてしまうと、YouTube動画広告の条件を達成することができません。
- チャンネル登録者数1,000人
- 過去365日の動画総再生時間4,000時間
結論から言うと、初心者がこれからYouTubeを始めようと思った時は【顔出し無し】で、特に「ゆっくり」または「ずんだもん」のジャンルがおすすめです。
なぜなら、最大の利点はパソコンさえ持っていれば、初期投資0円から始めることができるからです。
この記事では、YouTube初心者に向けて、【顔出し無し】の「ゆっくり」か「ずんだもん」ジャンルがおすすめな理由を詳しく説明します。そして、「ゆっくり」か「ずんだもん」ジャンルで始める時に準備するものも説明します。
この記事を読めば、「ゆっくり」か「ずんだもん」ジャンルを始める準備が揃うので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
【顔出し無し】ジャンルがYouTube初心者におすすめの理由5選!
身バレのリスクが少ない
YouTubeを始める時に顔出しに抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。「ゆっくり」か「ずんだもん」は顔出し無しどころか、合成音声を使用するため、身バレのリスクが少ないです。
知人や同僚にYouTubeをやっていることを知られたくない人には特におすすめできるジャンルです。
しかし、顔も声も出さずに動画を公開していても、うっかりミスやちょっとした情報公開によって、身バレしてしまう可能性は常に存在します。
例えば、過去にFaceBookやXなどのSNSで顔を出していた場合は、削除するか非公開にすることを検討しましょう。また、個人情報を公開している投稿があれば、削除するか修正する必要があります。
公開した動画のインプレッションを上げる為にSNSで動画を紹介した場合、SNSから身バレしてしまう可能性があります。
初期投資0円から始めることができる
動画編集用のパソコンは必要ですが、「ずんだもん」動画であれば全てフリー素材とフリーソフトで動画を制作することが可能です。
「ゆっくり」の魅力の一つに「霊夢」と「魔理沙」というキャラが登場しますが、「霊夢」と「魔理沙」を使って動画を制作する場合は収益化の際にライセンス料が発生します。
動画撮影用の機材も不要なため、機材を準備する費用もさることながら、撮影に時間を取られることが無い事もメリットです。一般的にYouTubeでは収益化までに動画本数が30~50本公開する必要があります。
撮影時間がかからないということは、それだけ動画編集に時間を使えるため動画公開頻度を上げることが可能です。
動画制作の基礎が学べる
「ゆっくり」や「ずんだもん」の動画は饅頭遣いのおもちゃ箱様からダウンロードできる「ゆっくりMovieMaker4」という動画編集ソフトを使うのが一般的です。
「ゆっくりMovieMaker4」は「ゆっくり」や「ずんだもん」の動画制作から動画出力までの機能が全て揃っています。
「ずんだもん」動画を制作したいときは、「ゆっくりMovieMaker4 Lite」とVOICEVOXをインストールすることで、2024年5月の時点ではライセンス不要で広告動画を制作することが可能です。
「ゆっくりMovieMaker4」は人気ソフトのため、動画編集時に使い方がわからない時でも、YouTubeやホームページで見つけることができるため、独学でも動画を制作することができます。
また、「ゆっくり」や「ずんだもん」の動画のジャンルは多岐に渡ります。そのため、とにかく参考になる動画が多いことが特徴です。
視聴者層が広い
「ゆっくり」や「ずんだもん」は、幅広い年齢層の視聴者に支持されています。子供から大人まで、誰でも気軽に視聴できるため、多くの潜在的な視聴者を獲得することができます。
視聴者層が広いため、ニッチなジャンルでも一定数の需要がある可能性があります。自分が興味を持っている分野を題材にした動画であれば、熱心なファンを獲得できる可能性も高くなります。
逆を言えば、「ゆっくり」や「ずんだもん」でYouTubeを始めても、ライバルが多いジャンルでは他の動画に埋もれてしまい、収益化ができない可能性があります。
大切なのは、「ゆっくり」や「ずんだもん」という大きなジャンルの中から、ライバルの少ないニッチなジャンルでチャンネルを作成することです。
キャラクター人気に依存できる
残念ながらYouTubeでは、どんなに優れた内容の動画を制作しても、視聴者から「見た目が好みではない」や「声が好みではない」という理由でチャンネル登録者数や再生回数が伸びない場合があります。
その点、「ゆっくり」や「ずんだもん」は既に視聴者から認知されているキャラクターです。
そのため、誰が制作した動画でも外観や声に違いはなく、再現性も高いため、VSEO対策を実施すればチャンネル開設初期でも視聴者からクリックがされやすいという特徴があります。
動画制作に必要な物
パソコン
「ゆっくりMovieMaker4」はWindows用のソフトです。饅頭遣いのおもちゃ箱様のサイトにも下記のような使用上の注意があります。
使用上の注意
引用元:https://manjubox.net/ymm4/
・YMM3で作成したプロジェクトファイル(.ymmp)は読み込めません
・Windows 8.1以前、Mac、Linux、ChromeOS、iOS、Android では動作しません
・本アプリ、外部ツール及びプラグインを使用することによって何らかの損害が発生した場合でも、開発者は一切の責任を負わないものとします。自己責任で使用してください。
また、「ゆっくりMovieMaker4」だけを使用して動画制作を行う場合、公式サイトに記載されている動作環境は以下の通りです。
動作環境
引用元:https://manjubox.net/ymm4/
・Windows 10 バージョン2004以降, Windows 11
・.NET Framework 4.7.2 以上
・DirectX 11 / Shader Model 5.0 対応GPU
※DirectX10世代のGPUでは一部のエフェクトが機能しません
動画編集ソフト
動画制作の基礎が学べるの項でも触れましたが、「ゆっくり」や「ずんだもん」動画の制作は饅頭遣いのおもちゃ箱様からダウンロードできる「ゆっくりMovieMaker4」という動画編集ソフトを使うのが一般的です。
基本的には「ゆっくりMovieMaker4」のみでYouTubeに公開できる動画を制作することができますが、競合との差別化を目的に、より凝った動画を制作する場合は、「ゆっくりMovieMaker4」で制作した動画を他の動画編集ソフトで使うこともできます。
素材
「ゆっくり」や「ずんだもん」ジャンルに限ったことではありませんが、YouTubeで動画広告収益を得ようとした場合、動画制作に使用する素材が商用利用可能かどうか必ず事前に調べる必要があります。
ライセンス料を払えば良い場合や、動画説明欄にクレジットを載せれば良い場合、商用利用不可の場合、フリー素材など、条件は様々です。
ここでは、「ゆっくり」や「ずんだもん」動画に良く使用されているフリー素材を紹介します。この記事は2024年5月に書かれているものです。実際に使用する前に必ずサイトのガイドラインの確認をしましょう。
画像素材
イラスト・写真素材
・イラストAC様
・写真AC様
・ぱくたそ様
・いらすとや様
音声素材
BGM
・DOVA-SYNDROME様
・甘茶の音楽工房様
効果音
・効果音ラボ様
立ち絵
「立ち絵」とは、ゆっくり解説動画でよく見かける、動画に登場するキャラクターのイラストのことです。動画の中で話しているキャラクターを視覚的に表現するために使用されます。
立ち絵は、イラストソフトを使って自分で描くこともできますし、フリー素材や有料素材を利用することもできます。
魔理沙や霊夢の立ち絵は、nicotalk&キャラ素材配布所様からダウンロードされることが多いです。ずんだもんは、ニコニコ静画からダウンロードできる坂本アヒルさんの立ち絵が人気です。
フォント
以下は株式会社リコーからの引用です。実はWindowsに標準でインストールされているフォントの中にも商用利用ができないものが含まれます。
YouTube™などSNSへの投稿については、下記のように区別されます。
引用元:https://industry.ricoh.com/font/license
・対価を得る目的である場合、または目的に関係なく実際に対価を得る場合
(成果物そのものではなく広告収入などで対価を得る場合も含む)
→ 営利として扱います。
「ゆっくり」や「ずんだもん」では以下のフリーフォントが好んで使われています。
- けいふぉんと!
- にくまるフォント
- 851チカラヅヨク
他にも、ジャンルによって好まれるフォントがあるので、参考にするチャンネルを見つけたらフォントを調べてみてくださいね。
「ゆっくり・ずんだもん」ジャンルのデメリット
ゆっくり解説やずんだもんジャンルは、参入障壁が低い一方で、競争が激しく、収益化も難しいという側面があります。これらのデメリットを理解した上で、参入を検討することが重要です。
競争が激しい
ゆっくり解説やずんだもんは、すでに多くのチャンネルが存在する飽和状態のジャンルです。新規参入者にとって、視聴者を獲得するのは容易ではありません。
しかし、ゆっくり解説やずんだもんジャンルは、競争が激しい一方で、多くのファンを獲得できる可能性を秘めたジャンルです。しっかりと準備をして、参入すれば、成功を収めることも可能です。
差別化が難しい
ゆっくり解説やずんだもんは、競争が激しいため、似たような内容の動画が多く、視聴者の興味を引くために独自性のある企画や編集が必要となります。
しかし、ゆっくり解説ではレッドオーシャンのジャンルでも、ずんだもんではライバルの少ないジャンルは沢山あります。ライバルの多さはYouTubeで検索し、フィルターでタイプを「チャンネル」にすることで調べることができます。
例えば、「ゆっくり バイク」で検索するとバイクジャンルのゆっくり解説チャンネルが出てきますが、「ずんだもん バイク」で検索すると、表示されるチャンネル数はゆっくり解説ほど多くありません。
動画の内容ではなく、ジャンルのズラシを利用することでライバルとの差別化を図ることができます。
動画編集に時間がかかる
ゆっくり解説やずんだもん動画では、動画の内容を説明するセリフを作成する必要があります。セリフは、台本として書き起こし、合成音声で読み上げられるように調整する必要があります。
そのため、自身が出演してセリフを直接録音できるジャンルに比べて動画編集に時間がかかります。選んだジャンルによっては、撮影機材を準備して動画を撮影する時間のほうが短く済む可能性があります。
昨年よりAIが普及して台本作成の自動化も可能になってきており、Excelやスプレッドシートにセリフ書き出してCSVファイルで読み込むことで時短は可能ですが、どうしても合成音声のイントネーションや長さを調整する手間が発生してしまいます。
まとめ
いかがでしたか。
この記事では、これからYouTubeを始めようと思っている人に向けて、【顔出し無し】の「ゆっくり」や「ずんだもん」ジャンルをお勧めする理由を5つ紹介しました。
- 身バレのリスクが少ない
- 初期投資0円から始めることができる
- 動画制作の基礎が学べる
- 視聴者層が広い
- キャラクター人気に依存できる
また、記事では動画制作に必要なパソコンや編集ソフト、フリー素材などの具体的な準備物についても詳しく説明していますので、パソコンさえ持っていれば今からでも動画制作が可能です。
「ゆっくり」や「ずんだもん」ジャンルは、ジャンルの競争の激しさや差別化の難しさといったデメリットもありますが、適切な対策を取ることで成功の可能性が高いジャンルです。
ぜひこの記事を参考にYouTubeを始めていただければ幸いです。